• 濃厚つけめん(950円)

  • 2022年5月18日(水)

    一昨日は出張を終えてから帰路に着く前にこちらの店を初訪問。

    ドミナント戦略を頑なに守って来た「つじ田」が福岡に進出しているとは思いもしませんでした(汗)

    13時15分に到着すると、店内の席は殆どが埋まっている状況です。

    先ずは「濃厚つけ麺」の食券を購入し、席に着いて食券を渡すと待つ事10分ほどでつけ麺が到着です。

    水で締めた太麺の上には海苔とスダチが乗っていて、粘稠な豚骨魚介スープの中にはチャーシュー、メンマ、刻みネギが仕込まれています。

    先ずは麺を食べてみると、多加水寄りの太麺が若干硬めに茹でられていて、噛み締めると強靭なコシと共に茹で切った小麦の風味を感じます。

    次にスープを飲んでみると、適度に効いた醤油の風味や塩味と共に、濃厚でいて極めてバランスに優れた出汁の味わいが口の中に広がります。

    出汁は豚や鶏の動物系に魚介節や根菜類と思われるものの、緻密に溶け込んだ素材の旨味が互いに喧嘩する事なく見事な均整を保っています。

    また、スープからは仄かな甘味を感じるものの、根菜エキスを基軸としつつ加糖を最小限に留める事で違和感の無い甘味に仕上がっています。

    一方、唐辛子の辛味は極めて軽微に抑えられていて、尚且つ豚骨魚介つけ麺では当然とされる酸味に至っては殆ど皆無に近い様な気がします。

    そして、麺をスープに漬けて食べてみると、小麦の甘味と絡んだスープの旨味が混ざり合う事で味わいに一段と豊潤な膨らみを生み出します。

    尚、店の勧めに従い麺にスダチの絞り汁や黒七味を掛けてみると、酸味や辛味が加わる事で重厚な味わいに一転して鋭利なキレ味を与えます。

    次にチャーシューを食べてみると、醤油ダレが染みた豚肩ロースの煮豚が小さめに切り落とされています。

    肉質は筋に沿って容易に解れるほどホロホロに煮込まれていて、噛み締めると共に滲み出た肉汁のコクや甘味が舌に至って明確に伝わります。

    食べ終えた感想ですが、今となっては在り来りな設計ではあるものの、長年掛けて研き上げられた道のりが伝わる洗練を極めた味わいでした。

    都内では本店に加えて数軒の支店を訪れたものの、店舗に関わらず味が高い水準で安定している事から何処でも安心して訪れる事が出来ます。

    因みに、私は未だ担々麺専門店のみ訪問出来ていない事から、何時か機会があれば「成都政宗担々麺つじ田」を是非訪れてみたいと思います。

    ご馳走さまでした。