• つけ麺(900円)

  • 2021年7月21日(水)

    昨日は午後から出社する前にこちらの店を初訪問。

    11時53分に到着すると、店内には僅かに空席が見当たる状況です。

    先ずは「つけ麺」の食券を購入し、席に着いて食券をカウンターの前に置きました。

    すると麺量を尋ねられたので、今回は「中:200g」で注文すると待つ事10分ほどでつけ麺が到着です。

    艶やかな太麺は冷水で充分に締められていて、盛られた麺の上にはチャーシュー、メンマ、海苔が乗っています。

    一方、茶褐色に濁ったスープは粘度を強めに帯びていて、中には微塵切り玉ネギ、芽ネギ、柚子が入っています。

    先ずは麺を食べてみると、太麺が若干硬めに茹でられていて、コシや喉越しと共に風味を極めてバランス良く兼ね備えています。

    一見すると多加水麺に感じるものの、緻密さや風味の強さから類推すると加水率は食感から連想するほど高くない様な気がします。

    次にスープを飲んでみると、想像以上に優しい醤油の風味や塩味と共に、魚介類主体の濃厚な出汁の味わいが口の中に広がります。

    出汁は豚や鶏に魚介との事ですが、煮干しの風味が極めて鮮烈に効きつつも、動物系が味わいに深いコクや奥行きを与えています。

    ただ、煮干しの雑味や動物性のコラーゲンが抑えられている為に、後味は外観から想像するよりも穏やかに仕上げられている印象です。

    そして、麺をスープに漬けて食べてみると、粘度を帯びたスープが存分に絡み込み、両者の風味が重なり合う事で味わいに深い奥行きを与えます。

    次にチャーシューを食べてみると、1枚づつ丁寧に炙られた豚バラ肉の煮豚と、若干厚めにスライスされた赤身リッチな豚肩ロースの煮豚です。

    豚バラ肉は味付けが比較的軽めに留められていて、肉質や醤油が若干焦げた香ばしい風味と共に脂身のコクや甘味が舌に極めて鮮明に伝わります。

    一方、豚肩ロースは仄かに塩味を帯びていて、噛み締めると瑞々しい歯応えを感じると共に、肉質の素朴な味わいが舌に至って素直に伝わります。

    次にメンマを食べてみると、若干甘めな出汁で炊かれているものの、塩味が抑えられている為に筍の味わいが舌にストレートに伝わります。

    食べ終えた感想ですが、濃厚でいて後味がスッキリと仕上がっていて、在り来りになりがちな濃厚豚骨魚介系にしては極めて個性的な味わいでした。

    私個人的な見解ですが、骨ではなく肉質を高圧で炊き上げる事で、コラーゲンを抑えつつも動物性の旨味を緻密に与えている様な気がします。

    改めて訪れる機会があれば、次は「特製つけ麺」を是非試してみたいと思います。

    ご馳走さまでした。