2022年11月6日(日)
この日は駒沢オリンピック公園で開催されていた「ラーメンフェスタ2022」を訪問しました。
私は基本的にイベントには関心が無いものの、人気の限定メニューである「札幌ブラック」を発売中と聞いて訪れてみました。
先ずはチケットを1枚購入し、ブース前の行列に並ぶ事43分ほどで待望のラーメンが到着です。
尚、ブースでは樹庵さんが自ら麺上げされていて、尚且つラーメンプロデューサーである「磯部優」氏と話をされていました(笑)
漆黒のスープには分厚い油膜が浮いていて、微細に縮れた太麺の上にはチャーシュー、モヤシ、粗切りのネギが乗っています。
そして、全てを盛り付けた器の上から仕上げに粗挽きの黒胡椒が満遍なく振り掛けられています。
先ずはスープを飲んでみると、焦げた醤油の香ばしい風味と共に、仄かに甘味を帯びた動物出汁の旨味が口の中に広がります。
出汁は鶏や豚の動物系に根菜類と思われますが、豚の風味に関しては浮いたラードから来ている可能性も強ち否定出来ません。
一方、味わいの軸は醤油ダレが担っていて、尚且つラードのコクと黒胡椒の風味が味わいに明快なインパクトを与えています。
ただ、確かニンニクも使われていると聞いてはいたものの、自ら味わう限りではニンニクの気配は至って希薄である印象です。
次に麺を食べてみると、多加水寄りの太麺が適度な硬さに茹でられていて、緻密な歯応えと共に仄かな小麦の風味を感じます。
そして、麺には濃いめなスープが存分に染みていて、その風味や塩味が下地となって小麦の甘味が鮮やかに浮かび上がります。
次にチャーシューを食べてみると、小振りな豚肩ロースの煮豚が適度な厚みにスライスされています。
肉質は至って柔らかな弾力を保っていて、深めに染みた醤油の風味が背景と共に脂身のコクや甘味が舌に鮮やかに伝わります。
食べ終えた感想ですが、スープ自体はシンプルな味わいではあるものの、麺を食べると味わいに一気にパンチが増す印象です。
また、プラスチック容器だとスープが冷めがちではあるものの、ラードを浮かべる事で熱々な状態が見事に保たれていました。
極めて秀逸な一杯である様に感じるものの、イベントでは真価が計れない事から今回は採点を敢えて差し控えたいと思います。
ご馳走さまでした。