独学の天才の一杯
うまい!!!
ラーメンドキュメンタリーによれば、坊主頭で一見強面の店主は、お店での修行経験がない独学派らしい。それでこの完成度……。天才と言わざるを得ない。
◯スープと麺の調和
東池袋大勝軒や「べんてん」のDNAを感じさせる構成。動物系と魚介系の旨みがこれでもかと押し寄せるが、えぐみは一切ない。
麺は期待を裏切らないモチモチ食感で、スープをしっかりと持ち上げてくれる。気づけばレンゲが止まらず、久しぶりに最後の一滴まで完飲してしまった。
◯珠玉の具材たち
特筆すべきはメンマだ。この系統の名店はメンマが旨いことが多いが、ここも例外ではない。しつこさのない味付けで、いくらでも食べたくなる。
チャーシューも、赤身はホロリと解け、脂身は口の中でトロける絶妙な仕上がり。
全てのパーツが高い次元で調和している。
◯店内の空気感
店主と、エネルギッシュな助手のお姉さん。入店時は二人の視線に少し緊張するが、それがこの店の「粋」な緊張感。お姉さんが店主に続いて威勢よくテボを振る湯切りの姿は、この店ならではの絵になる光景だ。
退店時、お姉さんの「またお願いします!」という声に見送られる。「絶対また来ます!」と喉まで出かかったが、黙々と麺を啜る店内の静寂に少し照れてしまい、笑顔で会釈して店を出た。心の中で再訪を誓いながら。