• つけ麺全部のせ(1300円)

  • 2020年11月3日(日)

    本日は久しぶりにこちらの店を訪問です。

    13時09分に到着すると、店の外では11名の先客が入店待ちの状況です。

    外で待つ事14分ほどで店内に案内され、今回は「つけ麺全部のせ」の食券を購入しました。

    そして、席に着いて食券をカウンター上に置くと待つ事11分ほどでつけ麺が到着です。

    琥珀色に燻んだスープには鶏油と刻みネギが浮いていて、更にスープを箸で探ると中から穂先メンマが姿を現します。

    一方、中細麺は予め微かに粘度を帯びた出汁と和えてあり、その上にはチャーシューと共に半身に切った味玉が乗っています。

    先ずは麺を食べてみると、若干低加水寄りの中細麺が適度な硬さに茹でられていて、出汁の仄かな塩味や昆布の風味が小麦粉のコクや甘味を存分に引き出しています。

    次にスープを飲んでみると、塩味は若干強めであるものの塩角は全く感じられず、出汁の重層的でいて濃密な味わいが塩味に遮られる事なく舌に素直に伝わります。

    目前に貼ってあった説明によると出汁は鶏にアゴとの事ですが、私が味わう限りでは豚のコラーゲンや昆布の甘味、魚介節の風味も若干存在している様に感じます。

    そして、麺をスープに漬けて食べてみると、麺に絡んだ出汁にスープや鶏油が混ざり込み、全ての旨味が口の中で絡み合う事で味わいに驚くほど奥行きが増します。

    次にチャーシューを食べてみると、塩で味付けされた豚肩ロースの焼豚と鶏胸肉のレアチャーシューが適度な厚さにスライスされています。

    豚肩ロースは微かに赤味を残しつつ肉々しい歯応えを保っていて、噛み締めると赤身の濃密な旨味と共に脂身のコクや甘味をダイレクトに感じます。

    一方、鶏胸肉は生肉に特有の瑞々しさを保っていて、噛み締める鶏胸肉の淡白な旨味と共に皮下に付いた脂身のコクや甘味が舌に素直に伝わります。

    次に味玉を食べてみると、硬めに仕上げた半熟の黄身には出汁が存分に染みていて、黄身と出汁の旨味が混ざり合う事で実に複雑な味わいを生み出しています。

    出汁は多分鶏や魚介節が主体と思われまずが、塩味が若干強めな上に黄身の旨味と調和している為、残念ながら私の舌では詳細な判別には至りませんでした。

    食べ終えた感想ですが、率直に言うと極めて美味しい塩つけ麺だったと思います。

    昆布出汁の粘度を軽めに抑えつつ使用を少量に留めている為、他のつけ麺みたいに昆布出汁とスープが分離する事なく一体感のある味わいを生み出しています。

    あと、スープに鶏油を多めに加える事で、麺に絡んだ昆布出汁とスープの親和性を高めている様にも感じました。

    更に言うと、昆布出汁に予め塩味を与える事でスープの塩味を適度に留めている点もポイントであった様に感じます。

    改めて訪れる機会があれば、次は前回あまり印象に残らなかった「しおらーめん」を再度試してみたいと思います。

    ご馳走さまでした。