• 黒中華そば九条ねぎ(1100円)

  • 2023年9月23日(土・祝日)

    一昨日は5月にオープンしたばかりであるこちらの新店を初訪問。

    こちらは今は無き会津若松の「二八食堂」で嘗て提供されていた「会津ブラック」の再現をコンセプトとした店との話です。

    13時31分に到着すると、店の前では4名の先客が入店待ちの状況です。

    先ずは「黒中華そば九条ねぎ」の食券を購入し、外で待つ事僅か3分ほどで店内に案内されました。

    そして、指定された席に着いて食券を渡すと、待つ事8分ほどでラーメンが到着です。

    透明な醤油スープは漆黒色に染まっていて、縮れた太麺の上にはチャーシュー、メンマ、笹切りのネギ、ホウレン草が乗っています。

    先ずはスープを飲んでみると、濃いめでいて香ばしさを帯びた醤油の風味と共に、淡麗でいてシンプルな出汁の旨味が口の中に広がります。

    塩味は見た目に違って適度な塩梅に抑えられていて、尚且つ醤油が焦げた様な風味と共に味醂で与えたと思しき仄かな甘味を纏っています。

    また、出汁は恐らく動物主体と思われるものの、味わいの大半がタレで占められている事から素性を明確に判別する事は出来ず終いでした。

    強いて予想するならば主体は鶏と思われるものの、慎重に味わっても尚豚っぽさが希薄である事から消去法で鶏を導き出したに過ぎません。

    次に麺を食べてみると、多加水寄りの太麺が若干硬めに茹でられていて、噛み締めると靱やかなコシと共に瑞々しい小麦の風味を感じます。

    そして、麺肌は濃いめなスープの色味で染まると共に、染みた醤油の風味や塩味が背景となって小麦の甘味が一段と膨らみを増す印象です。

    次にチャーシューを食べてみると、小振りな豚バラ肉の煮豚が適度な厚みにスライスされています。

    赤身はシットリと仕上げられてはいるものの、醤油ダレの染み具合が些か強過ぎる事から肉質の旨味が極めて舌に伝わり難い様に感じます。

    一方、笹切りのネギを麺に絡めて食べてみると、ネギの鮮烈な風味が加わる事で醤油に幾分偏り気味な味わいに清々しいパンチを与えます。

    食べ終えた感想ですが、醤油が潔く押し出された一杯ではあるものの、ネギ無しでは些か単調寄りな味わいである印象が否めませんでした。

    と言うか、会津若松の御当地ラーメンを再現する上で京都の名産である九条ネギを打ち出している点に若干の違和感を覚えてしまいました(汗)

    改めて訪れる機会があれば、次回は他方の看板メニューである「二八食堂そば」を是非試してみたいと思います。

    ご馳走さまでした。