• 白ごま汁あり坦坦麺(950円)

  • 2021年9月8日(水)

    今夜は仕事帰りに寄り道をしてこちらの店を初訪問。

    18時02分に到着すると、店内には先客が3名のみの状況です。

    先ずは「白ごま汁あり坦坦麺」の食券を購入し、店の方に渡すと辛さとスープの種類を聞かれました。

    辛さは店が勧める「1」を選択し、スープは「濃厚(白湯)」で注文すると、待つ事14分ほどで待望の坦々麺が到着です。

    強めに粘度を帯びたスープには辣油が大量に浮いていて、ストレート細麺の上には肉味噌、ナッツ、水菜が乗っています。

    辣油を避けてスープを飲んでみると、白胡麻ペーストのコクを鮮明に感じつつも極めて円やかな味わいに仕上がっています。

    出汁は鶏白湯との事ですが、粘度が高い割には油分が低めに収まっていて、エキスの旨味やコラーゲンが緻密に存在しています。

    一方、白胡麻ペーストはスープにきめ細かく混ざっていて、尚且つ塩味は甜麺醤主体のタレで穏やかに与えている様に感じます。

    次に辣油を混ぜてから食べてみると、唐辛子の辛味と薬膳に似た風味が加わる事で味わいが締まりつつも一層膨らみを増します。

    次に麺を食べてみると、多加水寄りの細麺が柔らかめに茹でられていて、風味には些か欠けるものの靱やかなコシと滑らかな啜り心地を感じます。

    尚、麺体が透明感を帯びている事から、恐らく熟成を与えていると思われるものの、殊更熟成の痕跡を彷彿させる様な強いコシは感じられません。

    また、細麺には粘度を帯びたスープが存分に絡み込む為に、啜り上げると絡んだスープの味わいと共に辣油の辛味が舌に至って素直に伝わります。

    次に肉味噌を食べてみると、粗めに挽いた豚肉が甘めな醤油ダレで煮込まれていて、私が味わう限りでは台湾の「肉鬆」に近い味わいに感じます。

    そして、麺に肉味噌を絡めて食べてみると、味わいに一段と奥行きが増すと共に、肉味噌の上に散りばめられた山椒が舌に心地良い痺れを与えます。

    尚、肉味噌を食べていると時折乾燥海老の香ばしい風味を感じる事から、肉味噌の中には若干ながら干した小海老が紛れ込んでいる様な気がします。

    食べ終えた感想ですが、一切隙の無い完成された味わいであるものの、私個人的には見た目から想像する通りの至って典型的な味わいに感じました。

    白胡麻の芝麻醬に山椒を効かせた坦々麺は今や巷に溢れていて、尚且つ胡麻の存在が目立ち過ぎている為に些か新鮮味を感じ難いのかも知れません。

    改めて訪れる機会があれば、次は一際インパクトが強そうな「黒ごま汁なし坦坦麺」を是非試してみたいと思います。

    ご馳走さまでした。