• 油そば(970円)

  • 脳天まで染み渡る濃い味のタレが、しっかりと歯応えのある太麺に絡みつき、舌先を這い回る。
    食べ勧めて感じるのが、とにかく背脂が甘い。甘すぎてこれ砂糖でも入ってんじゃないの?と何度も疑問を抱いた。これは油そばではなく脂そばだ。そう言えるほどに脂を感じた。
    食べ終わった後は、私の身体がどれだけ脂を欲していたかに改めて気付くと同時に、ある種の喪失感、絶望に襲われる。下を向いて歩いた帰路は、通常の2、3倍長く感じた。