• らーめん(+味玉)

  • 約一年の休業を経て、円町に《山﨑麺二郎》が帰ってきた。半年前に再開を予告してからの再延期、同時期に休業していた《挙10ラーメン》が最終的に廃業を余儀なくされた出来事もあり、心のどこかで復活を諦めていた所もあった。これほど喜ばしい事はない。
    しかし、とうとう、オープン以来不動だった価格が改定され、麺類3品が900円に統一された。尤も個人的にはむしろ想定内である。(と言うか今、あの値段のままだったらいよいよ本気で色々と不安な気持ちになってくる)。

    当分は昼営業のみとの事なので、タイミングを合わせられたのは再開から一週間後だった。当日は小雨交じり、それでも店外にすでに伸びている行列に接続。換気扇から漂う出汁の香りが一年前と変わっていない。胸が躍る。ちらりと仄暗い店内を覗くと、大将がワンオペで淡々と調理、提供、会計を熟していた。カウンターに並ぶ客もまた黙々と舌鼓を打っている。《山﨑麺二郎》に来たことを実感させる光景だ。
    そして待ちに待った、一年ぶりの着井。一啜りすると麺はかつてと違わぬしなやかさ。スープは出汁、醤油共に力強さが増しているように感じた。
    具はどうか。チャーシューは美味さそのまま、ボリュームは明らかにアップしている。味玉の黄金色の黄身の美しさ、絶品メンマの繊細な歯応えも変わっていない。ついでにトッピング&替え玉の値段も変わってない(!)。
    つまり山崎麺二郎はただ帰ってきたのではない。パワーアップして帰ってきたのだ。それを実感させる一杯だった。