• 鶏白醤油らぁめん(950円)

  • 2021年10月9日(土)

    昨夜はラーOLの強いリクエストでこちらの店を初訪問。

    突如不測の退去に見舞われ、そんな苦難を乗り越えて昨日移転オープンを迎えました。

    尚、私は移転を知った後も行く事が出来ず、今回が実に1年10ヶ月振りの訪問となります。

    朝7時に整理券を無事獲得し、定刻に店に戻ると待つ事15分ほどで店内に案内されました。

    先ずは「鶏白醤油らぁめん」の食券を2枚購入し、尚且つラーOLは「味玉」の食券を追加購入しました。

    そして、案内された席に着いて食券を渡すと、待つ事7分ほどで待望のラーメンが到着です!

    透明なスープには鶏油や醤油麹が浮いていて、シルキーな細麺の上にはチャーシュー、穂先メンマ、三ツ葉、刻みネギが乗っています。

    また、器の縁には柚子ワサビが添えられていて、外観の面では移転前と何ら変わっていない様に感じます。

    先ずはスープを飲んでみると、穏やかな白醤油の風味や塩味と共に、淡麗でいて重層的な出汁の味わいが口の中に広がります。

    外観こそ移転前と違いが無いものの、実際に味わってみると味の設計自体が顕著に変わっている印象です。

    移転前は鶏が主体の出汁と記憶しているものの、今回の出汁は鶏を軸としつつも乾物魚介の風味が鮮明に効いている印象です。

    一方、移転前は白醤油が鋭利に効いていたものの、今回は塩味が低めに収まりつつも自然な甘味が一段と存在を増しています。

    甘味の正体は恐らく昆布である様な気がするものの、自信を持って言い切れるほど明確に判別する事は結局出来ず終いでした。

    次に麺を食べてみると、艶やかな細麺が若干柔らかめに茹でられていて、滑らかな喉越しと小麦粉の風味を見事に兼ね備えています。

    そして、細麺にはスープが膜を張る様に絡み込み、スープの穏やかな味わいが背景と化して麺の甘味が一段と輪郭を鮮明に現します。

    尚、加水率は移転前に比べて若干高め寄りに感じるものの、こちらも断言に至るほどの明確な違いを感じ取る事は出来ませんでした。

    次にチャーシューを食べてみると、豚腿肉の煮豚は薄めにスライスされていて、一方低温で仕上げた皮付き鶏胸肉は若干厚めにスライスされています。

    豚腿肉は軽めに味付けされているものの、赤身が若干パサつき気味に仕上がっている事で肉質の旨味が些か舌に伝わり難い印象です。

    一方、鶏胸肉は仄かな塩味を帯びていて、噛み締めると軽快な歯切れを感じると共に、鶏胸肉の淡白な旨味が舌に鮮明に伝わります。

    食べ終えた感想ですが、期待通りの素晴らしい味わいではあるものの、私は移転前の味の方が比較的自分好みである様に感じました。

    私自身鋭めな味を好む傾向である為に、総じて丸みが増した今回の味わいでは若干物足りなく感じたと言うのが自己分析の結果です。

    一言で要約すると、50代にもなって未だ味覚が成熟し切れていないと言う事です(涙)

    とは言え、開店から暫くは調整が続くでしょうから、何時か理想の味に巡り合える事を期待して今後も根気良く通ってみたいと思います。

    ご馳走さまでした。