• つけめん(1玉/えびわんたん2コ入り)(1030円)

  • 2022年8月7日(日)

    昨日は前々からの宿題であったこちらの店を初訪問。

    こちらは「かづ屋」の系譜を継承する店の中でもつけ麺を主力に置いた個性的な店です。

    14時17分に到着すると、昼食時を過ぎているにも関わらず、店内の席は殆どが埋まっている状況です。

    着席すると共に「つけめん」を注文し、麺量は「1玉」に留めた上でトッピングに「えびわんたん2コ入り」を追加しました。

    そして、カウンター越しに調理の様子を眺めつつ待つ事10分ほどで待望のつけ麺が到着です。

    黄色に染まった太麺は冷水で締められていて、醤油スープの中には細切りチャーシュー、ワンタン、メンマ、刻みネギが仕込まれています。

    先ずは麺を食べてみると、多加水寄りの太麺が若干硬めに茹でられていて、噛み締めると靱やかなコシと共に仄かな小麦の風味を感じます。

    次にスープを飲んでみると、醤油から来る輪郭を幾分残した塩味と共に、穏やかな甘味や酸味を帯びた出汁の味わいが口の中に広がります。

    出汁は鶏や豚の動物系に加えて乾物魚介や昆布と思われますが、同系譜の他店より旨味の厚みが増すと共に煮干しが一段と際立っています。

    一方、醤油の風味が淡めである割には塩味が若干強めに効いていて、尚且つ仄かに効いた甘味や酸味が味わいを円やかに纏め上げています。

    そして、麺をスープに漬けて食べてみると、絡んだスープが麺に熱や塩味を与える事で小麦の甘味が一段と鮮やかに浮かび上がる印象です。

    次にチャーシューを食べてみると、赤く縁取られた豚肩ロース辺りと思しき焼豚が細切りにされています。

    肉質は柔らかく仕上げられつつも存分に弾力を保っていて、噛み締めると肉質に保たれた赤身の旨味や脂身の甘味が舌に鮮明に伝わります。

    次に海老ワンタンを食べてみると、微かに下味を帯びた小海老の剥き身が薄めな皮で密に包み込まれています。

    皮は幾分硬めな仕上がりではあるものの、噛み締めるとプリっとした弾力を感じると共に海老の淡白な旨味が舌に至って素直に伝わります。

    食べ終えた感想ですが、私が過去に訪れた「かづ屋」の系譜を継ぐ店の中でも、極めてパワフルな部類に入る味わいである様な気がします。

    とは言え、系譜を感じさせるレトロな雰囲気も存分に保たれていて、懐かしさと現代的な要素を巧妙に兼ね備えた味わいである印象でした。

    改めて訪れる機会があれば、次はオーソドックスな「らあめん」を是非試してみたいと思います。

    ご馳走さまでした。