• 黒出汁・知床鶏もも+もろみポーク(2枚)(1300円)

  • 2021年8月7日(土)

    本日は前々から気になっていたこちらの店を初訪問。

    埼玉の名店「四つ葉」のセカンドブランド店との事です。

    開店の1時間12分前に到着すると、店の前に待ち客は誰も見当たらない状況です。

    尚、早く訪れた理由は一番乗り狙いではなく、バスの本数が少な過ぎて選択肢が無かった為です(苦笑)

    ただ、先着4名までは日陰のベンチに座れる為、真夏日の長い外待ちもさほど苦に感じませんでした。

    そして、定刻の26分も前にオープンし、先ずは「黒出汁・知床鶏もも+もろみポーク(2枚)」の食券を購入しました。

    席に着いて食券を渡すと豚チャーシューの部位を聞かれた為、今回は「バラとロース」を選択すると待つ事5分ほどでラーメンが到着です。

    透き通った醤油スープには鶏油と刻みネギが浮いていて、細麺の上にはチャーシュー、メンマ、小松菜、ナルトが乗っています。

    先ずはスープを飲んでみると、角の無い穏やかな醤油の風味や塩味と共に、奥行きに満ちた出汁の味わいが口の中に広がります。

    出汁は豚や鶏、貝類や煮干しに野菜との事ですが、動物系の旨味が前面に出つつも他の風味が味わいに重厚な奥行きを与えています。

    多めに浮いた鶏油が鶏の存在感を主張するものの、慎重に味わうと出汁の旨味は寧ろ豚の方が若干強めに効いている様な気がします。

    一方、煮干しの雑味や貝特有の渋味は見事に抑えられていて、純粋な旨味同士が渾然と混ざり合う事で味の奥行きを構築しています。

    次に麺を食べてみると、多加水寄りの細麺が柔らかめに茹でられていて、コシや風味には欠けるものの滑らかな喉越しや啜り心地を与えます。

    そして、シルキーな細麺にはスープと共に鶏油が強めに絡み込み、啜り上げると鶏油が舌に運び込まれる事で味わいに一段とコクを感じます。

    次にチャーシューを食べてみると、真空調理で仕上げた豚バラ肉や豚ロース肉、皮で巻いた鶏腿肉が何れも適度な厚みにスライスされています。

    豚チャーシューは何れも軽めに味付けされていて、噛み締めると靱やかな歯応えを感じると共に赤身の旨味や脂身の甘味が舌に素直に伝わります。

    一方、鶏チャーシューも至って軽めに味付けされていて、噛み締めると柔らかな歯応えと共に滲み出た肉汁のコクや旨味が舌に存分に伝わります。

    そしてメンマを食べてみると、醤油で味を整えた鰹出汁が存分に染みていて、噛み締めると繊維質の歯触りと共に筍自体の鮮明な風味を感じます。

    食べ終えた感想ですが、私個人的には本店である「四つ葉」以上に深く印象に残る味わいでした。

    動物出汁に様々な素材を加える事で味わいに深みを与えつつも、柔らかな麺と組み合わせる事で鶏油の旨味を巧みに際立てている印象です。

    ただ、ハイレベルな味わいではあるものの、私個人的にはそれ以上に訪問する苦労の方が上回っている感が否めません。

    因みに、帰りのバスは約2時間半後である為に、結局最寄駅まで1時間歩く羽目になりました(滝汗)

    改めて訪れる機会があれば、次回はレンタカーを借りて訪れたいと思います。

    ご馳走さまでした。