• 大分佐伯ラーメン(800円)

  • 2023年1月9日(月・祝日)

    本日は前々から気になっていたこちらの店を初訪問。

    こちらは6年半前に「渡なべスタイル」のプロデュースで開業された店です。

    尚、こちらの看板メニューは大分の「佐伯ラーメン」インスパイアとの事です。

    私は未だ現地で食べた事がないものの、樹庵さんのプロデュースである事から本場の味わいが忠実に再現されていると推測されます。

    14時22分に到着すると、閉店間際であるにも関わらず店内の席は半分以上が埋まっている状況です。

    先ずは「大分佐伯ラーメン」の食券を購入し、席に着いて食券を渡すと7分ほどでラーメンが到着です。

    緩めに乳化された豚骨スープには油分や胡麻が浮いていて、艶やかな細麺の上にはチャーシュー、モヤシ、刻みネギが乗っています。

    尚、チャーシューの上には細かなパウダーが掛かっていて、自ら味見する限りでは恐らくガーリックパウダーである様に思われます。

    先ずはスープを飲んでみると、適度でいて甘味を帯びた醤油ダレの風味と共に、臭味の無い豚骨出汁の味わいが口の中に広がります。

    スープは至ってサラリと仕上げられてはいるものの、骨髄の旨味のみならず豚脂から来るコクや甘味が存分に保たれている印象です。

    一方、醤油ダレは仄かな加糖の甘味を帯びていて、尚且つ胡椒やニンニクの風味と共に化調で与えた旨味が複雑に絡み合っています。

    因みに、ニンニクの風味はパウダーで与えられている事から、生で加えた様な辛味を伴う事なく極自然なパンチを生み出しています。

    次に麺を食べてみると、多加水寄りな細麺が若干硬めに茹でられていて、噛み締めると靱やかなコシと共に仄かな小麦の風味を感じます。

    そして、細麺にはスープや油分が潤沢に絡み込み、小麦の甘味とスープや豚脂の旨味が重なる事で味わいに一段と広がりが増す印象です。

    次にチャーシューを食べてみると、小振りな豚バラ肉のブロック煮豚が適度な厚みにスライスされています。

    肉質はパサ付く事なく靱やかな弾力を保っていて、深めに染みた醤油の風味が背景となる事で脂身のコクや甘味が舌に鮮明に伝わります。

    食べ終えた感想ですが、他の九州豚骨とは全く異質な味わいで、化調とガーリックパウダーを駆使する事で独特なフックを与えています。

    この一杯を食べて佐伯ラーメンへの興味が俄然増した事から、今年こそは必ず佐伯を訪れて積年の宿題店を食べ歩いてみたいと思います。

    ご馳走さまでした。