• 濃香つけ蕎麦(1000円)

  • 茨城県ナンバーワンと謳われるラーメン屋"芛堂寺"に来てみた。この店でラーメンを口に運んで最初に湧いてくる思考はこれだろう。美味い。先ず、写真から分かるようにラーメンの見た目はまるで高級イタリアンか何かのように非常に洗練されており、盛り付けもプレートも拘りが垣間見える。ただ、量が少なく時によっては満足ができない高級料理とは異なり、一度口に運べば全ての麺を啜り切るその瞬間まで非常に満足感があり、俗に言う「お腹いっぱい」が味わえる。"濃香つけ蕎麦"のとろりとした少なめのスープにはコクと旨みが混じりあって印象的なハーモニーを舌で奏でている。一言で言えばアタリのつけ蕎麦だ。値段も良心的で、"濃香つけ蕎麦"単品で、北里柴三郎一人分だ。また、この店にはそんな美味な"濃香つけ蕎麦"を差し置いてでも、この店の目玉ともいえるラーメンがある。"海老とあん肝のチーズ仕立て"だ。先ず、このラーメンで刮目すべきなのはそのユニークさだ。細麺でチーズ香るその様子からは、既に同店に有る"濃香つけ蕎麦"ともまた一線を画した雰囲気を纏っている。そのラーメンを見れば直ぐに分かる事が一つ有る。これは研究され尽くした完成されたラーメンだと。チーズやあん肝、海老の味わい深い旨みとまろみに、ほのかで微細な苦味が加わり味の均衡が保たれている。存在感がありつつも決して主張し過ぎず何度でも口に運びたくなる魅力がある。海老、あん肝、チーズ、本来なら一緒にいない筈の背徳的な素材達。なのに破綻せず、寧ろ異様な調和感がある。何度でも復唱したくなるだろう。海老、あん肝、チーズ。これまで食べた中で、最も個性溢れる1枚の絵画の様な芸術的なラーメンだったと思う。また、貴店の替え玉は最も単純且つ美しく、替え玉らしく食べ方に自由度が効いていて何より美味しいので同店に訪れた際は是非替え玉にも挑戦してみて欲しいと思う。ところでどうやらこのアプリは1枚ずつしか写真を載せられない仕様の為、"海老とあん肝のチーズ仕立て"と替え玉の写真は此処に無いが、自分の目でその芸術を、味を見定めて欲しい。一度は是非。今回のMVPは芛堂寺だった。