• 家系MAX(960円)

  • 宅麺での取り寄せ。運営より「家系の最高峰がついに登場!!」との宣伝メールが届いたため、速攻でゲット。あっという間に完売。久方ぶりの家系。

    関東に多店舗展開する中野系の武蔵家とは別の店。店主は今はなき六角家本店出身。系譜を辿ると総本家吉村家→本牧家→六角家→こことなる。

    今回のは商品名のサブタイトルとして「アジコメアブラオオメカタメノリ多め」とある。この呪文のためMAXを名乗っている。ノリだけがなぜ「多め」表記なのかは不明。

    スープを温めていると、そこはかとなく野獣臭が漂う。これは来るなと1人腹を括る。好きなので、デフォではない白ねぎを刻んで載せて完成。

    タンポポの先生のみ教えに従い、まずは全容を見つめ、箸先で表面をひとなでし、いや、面倒くさいのでまずはスープを。

    「アブラオオメ」によりかなりの量の鶏油が層を作る。しつこくはない。鶏の臭みも無い。身構えたほど「アジコメ」ではなく安心する。豚と鶏の味わいが濃く、良くカエシの効いた、しかしまろやかなスープで旨い。調理時に感じた野獣臭は気にならない。

    六角家出身の店の多くは家系王道とも言える酒井製麺を使用するが、なぜかここは大橋製麺多摩の麺。ややウェーブがかかっているのはデフォルトではなく、麺玉を冷凍したためクセが付いたと思われる。麺量は160g

    「カタメ」とあるので茹で時間を短めに。家系の例によって麺長がかなり短い太平打ち麺。表面ツルツルですすりやすい。食感は酒井のよりモチモチ感が強めか。

    大好きな「ノリ多め」のため、良質な厚いのりが10枚つく。まずは麺を巻いて1枚。次はクタクタのほうれん草をスープに浸し、家系マストのご飯にオン。豆板醤少々を載せ、やはりスープに浸したのりで巻いて食べる。至福。

    チャーシューはやや厚めが1枚。柔らかく優しい味付けで旨い。期待した燻香のするタイプでなかったのは残念。

    食べ進めていくに従って「アジコメ」が本領を発揮し牙を剥きはじめた。鶏油が麺に絡まり、ノリに吸われて減り、カエシが頭角を表したか。来たな、とほくそ笑みつつご飯で迎え撃つ。ほうれん草をマシていなかったことに一抹の不安は感じるが、のりの力を借りてズルズルムシャムシャと奮闘、そして完食。

    さすが本流の一杯。未だかつて味わったことの無い、切れ味鋭くパンチの効いた一杯だった。満足満足。ご馳走さま。