• Bセット(1250円)

  • 2023年9月16日(土)

    昨日は白河から会津若松まで移動してこちらの店を初訪問。

    こちらは創業から実に96年目を迎える福島でも有数の老舗です。

    尚、こちらはラーメン専門店ではなく食堂であり、一推しのメニューは「ソースカツ丼」との事です(笑)

    17時丁度に到着すると、開店直後である事から先客は誰も見当たらない状況です。

    先ずは席に着いてメニューを確認し、今回は2人共ラーメンとミニカツ丼がセットになった「Bセット」を注文しました。

    因みに、私は「ラーメン」と「ミニソースカツ丼」を選択し、彼女は「ミルクみそラーメン」と「ミニ煮込カツ丼」を選択しました。

    すると、席で待つ事6分ほどでラーメンとミニカツ丼が共にお盆に乗って到着です。

    透明な醤油スープには若干の油分と共に刻みネギが浮いていて、縮れた太麺の上にはチャーシュー、メンマ、ナルト、海苔が乗っています。

    また、他方の器には千切りキャベツが敷かれた白米の上にソースに浸されたカツが乗っています。

    先ずはスープを飲んでみると、適度に効いた醤油の風味や塩味と共に、シンプルでいて輪郭が保たれた出汁の旨味が口の中に染み渡ります。

    出汁は豚や鶏の動物系に煮干しが軸と思われますが、豚の旨味を下地として仄かに酸味を纏った煮干しの風味が鮮明に映し出されています。

    スープからは煮干しの風味が極めてシャープに伝わるものの、煮干し系に感じがちな苦味やエグ味は一切と言って良いほど感じられません。

    一方、タレは加糖的な甘味をさほど伴う事なく、無垢な醤油の風味を素直に与えている印象です。

    次に麺を食べてみると、多加水寄りの太麺が適度な硬さに茹でられていて、風味は些か弱めではあるもののモッチリとしたコシを感じます。

    そして、縮れた麺にはスープが潤沢に絡み込み、啜り上げるとスープが口内に運ばれると共に煮干しの香りが鼻腔を勢い良く突き抜けます。

    次にチャーシューを食べてみると、豚バラ肉と豚肩ロースの煮豚が若干厚めにスライスされています。

    豚バラ肉は持ち上げると崩れるほど柔らかく煮込まれていて、尚且つ味付けが軽微である事から脂身のコクや甘味が舌に素直に伝わります。

    一方、豚肩ロースは赤身が若干パサ付き気味ではあるものの、噛み締めると控えめに味付けされた肉質の旨味が舌に鮮明に映し出されます。

    次にソースカツ丼を食べてみると、肉質は弾力を保ちながらも柔らかく揚げられていて、尚且つ衣に染みたソースから来るフルーティーな酸味により豚肉の脂っぽさが巧妙に打ち消されています。

    ただ、最後の1切れには脂身が過剰気味に乗っていた事から、既にラーメン3杯を完食済である事も相まって急な胃もたれに見舞われました(汗)

    食べ終えた感想ですが、ラーメンに関しては煮干しが分かり易く効いている割には驚くほどクリアな味わいに仕上げられている印象でした。

    このタイプの味わいは私が今まで食べた中でも中々と思い当たらず、老舗のラーメンとは俄かに信じ難い個性的な一杯である様に感じます。

    一方、一推しであるソースカツ丼に関しては、少なくとも私の中では想定の範疇に収まる味わいでした(笑)

    改めて訪れる機会があれば、次回は何気に人気の高い味噌系のメニューを是非試してみたいと思います。

    ご馳走さまでした。