• 特製塩(1000円)

  • 前から懸案の店をやっと初訪。

    麺の太さについての「噂」が私の中で一人歩きして、二の足三の足を踏んでいた、というのが正しいかもしれない。

    が、いつかは訪れなければ、と思っていた。

    茹で上がった「麺」を器に移す時の様子を見て、私は更に、四の足を踏むところだった。
    「太い。実際.......」

    着丼と共に、レンゲでスープを飲み始めて、そういった一切が霧散していった。
    おお、これは魚、鮮魚のアラで炊いたスープではないか。
    その主張が強いと言うのではない。鯛の味わいが、相対的にゆっくりと浮かんでくるのだ。
    長い旅を終えて、今まさに我が家の玄関に、ゆっくりと歩み寄った感じだ。

    脂身がおいしい豚肉。

    海老雲呑がプリッとしておいしいのも言うまでもない。
    麺は、麺と呼ぶのなら、小麦の麺だ。
    実食となって、この不揃いの麺の太さは全く気にならない。
    逆に言えば、太い不揃いの麺では何故ダメなのだろうか。

    出汁・スープは、ラーメンのものとお思って差し支えない。麺は外野の食べ手としては、「こうでなければいけないか⁈」と自問したくもなる。

    私の答えとしては、「さあ、どうだろうか」である。

    然し乍ら、実においしい。のである。