• ざる(1000円)

  • 2021年2月22日(日)

    昨日は2軒目に由緒正しきこちらの店を初訪問。

    今年で創業満60年を迎える東京中華そばの老舗です。

    16時08分に到着すると、店内では3名の先客が空席待ちの状況です。

    先ずは「ざる」の食券を購入し、店員さんに渡してから店内で暫し空席を待ちます。

    そして、待つ事9分ほどで席に案内され、席に着いて更に待つ事5分ほどで待望のつけ麺が到着です。

    麺の器には冷水で絞められた中太麺が盛り付けられていて、漬け汁の器には油分を帯びた醤油清湯スープが注がれています。

    また、麺の上には刻み海苔が乗っていて、スープの中には刻みチャーシュー、メンマ、刻みネギ、一味、黒胡麻が入っています。

    先ずは麺を食べてみると、多加水寄りの中太麺が柔らかめに茹でられていて、噛み締めるとモチモチとした歯応えと共に小麦粉の仄かな風味を感じます。

    次にスープを飲もうとしたものの、卓上にレンゲが見当たらなかった為、スープの味見は一旦後に回して先ずはスープに麺を漬けて食べてみました。

    すると、啜り上げた麺からは醤油の仄かな風味を感じると共に、甘酢で与えたと思しき強い酸味が一瞬で口の中を支配します。

    一方、麺がスープの熱で温まる事により、冷たい状態で食べた時よりも小麦粉の甘味が舌に一段と鮮明に伝わる印象です。

    因みに、出汁は豚が主体の動物系と思われますが、酸味が強過ぎる為に内容の詳細については判別が極めて困難な状況です。

    次にチャーシューを食べてみると、豚腿肉らしき煮豚が拍子木状に切り落とされています。

    ただ、赤身は強めにパサつきつつも旨味が抜けている為に、恐らく出汁を取る際に煮込んだ肉をそのままチャーシューとして使っている様な気がします。

    そして、最後にスープ割にしてから飲んでみると、酸味や辛味が幾分落ち着く事で漸く出汁の味わいが舌に明確に伝わります。

    因みに、スープからは若干鶏らしき気配を感じるものの、出汁はやはり豚を主体とした動物系のみの清湯出汁と思われます。

    食べ終えた感想ですが、醤油清湯つけ麺の中でも一際シンプルな味わいで、奥行きには些か欠けるものの麺の風味をストレートに感じさせる味わいでした。

    ただ、私個人的には頻繁に食べたくなるほど強く惹かれる味わいではありませんでした。

    改めて訪れる機会があれば、次回は「らあめん」を是非試してみたいと思います。

    ご馳走さまでした。