• ザ・ラーメン(20周年限定)(1000円)

  • 2020年10月10日(土)

    昨夜は20周年限定ラーメンを求めてこちらの店を初訪問。

    別の店舗を何度か訪れた事はあるものの、こちらの本店を訪れるのは今回が初めてです。

    開店の40分前に到着すると、雨の降る中で既に6名の先客が開店待ちの状況です。

    開店と共に店内に入り、先ずは20周年限定メニューである「ザ・ラーメン」の食券を購入しました。

    そして、店員さんに食券を渡してカウンター席に着くと、テーブルには限定メニューについての説明書が置かれています。

    また、20周年記念メニューとあって、厨房では「ミスターラーメン」こと「前島司氏」が自らラーメンを作っていました。

    前島氏の気合の入った仕事ぶりを眺めつつ、説明書の内容を確かめながら待つ事7分ほどで前島氏渾身のラーメンが到着です。

    色が濃いめな醤油スープの上にはきめ細かな背脂が浮いていて、ストレート細麺の上にはチャーシュー、メンマ、味玉、刻みネギが乗っています。

    そして、一枚のチャーシューの上には何故か下ろし山葵が少量添えてあります。

    先ずはスープを飲んでみると、シンプルでいて昔ながらの中華そばを彷彿とさせる「ザ・ラーメン」と呼ぶに相応しい味わいです。

    出汁は豚と鶏による動物系との事ですが、何故か今回のラーメンではこちらのシンボルである「魚介」を敢えて封印している様です。

    一方、醤油ダレは醤油自体の風味を鮮明に保ちつつも塩味はさほど強くなく、酸味を帯びた濃口醤油の軽やかな風味が背脂の甘味を一層強調している印象です。

    次に麺を食べてみると、中程度に加水された細麺がほど良い硬さに茹でられていて、小麦粉の風味には若干欠けるものの靱やかなコシと滑らかな喉越しを感じます。

    そして、麺にはスープが存分に染み込むと共に溶けた背脂が強く絡み込む為、麺を啜り込むとスープの味わいと背脂の甘味が舌に伝わる事で味わいに一段と深みを感じます。

    一方、チャーシューは豚バラ肉の煮豚に豚肩ロースの焼豚との事です。

    豚バラ肉はトロトロに煮込まれつつも味付けは適度に留めてある為に、染み込んだ醤油ダレの味わいが絶妙な背景になる事で脂身のコクや甘味が舌に鮮明に伝わります。

    一方、豚肩ロースを噛み締めると肉々しい弾力のある歯応えを感じると共に、ローストする事で凝縮された赤身の旨味や脂身の甘味が舌にダイレクトに伝わります。

    食べ終えた感想ですが、確かに美味しいラーメンではあるものの、敢えて得意とする魚介を封印してまで訴えかけて来る様な味わいには感じませんでした。

    一方、HP情報によると最近レギュラースープをパワーアップしたらしいので、改めて訪れる機会があれば次回は新たな「せたが屋らーめん」を是非試してみたいと思います。

    ご馳走さまでした。