• チャーシューワンタンメン(1350円)

  • チャーシュー6枚、肉餡のしっかり詰まったワンタンが6つ入った鶏主体のスープ。薄味だけれど、旨味は出ているのは言うまでもない。大栄食品の木箱が置いてあったのは、麺がそうなのか。店内奥隅に、大きな粉袋が置いてあったのは、製麺のためなのか、ワンタンの皮のためなのだろうか。初回なので、伺うのは遠慮した。ワンタンの皮は、しっかりとした厚手のもの。さやえんどうが箸休め的に良い食感を与えてくれる。色彩的にもいい。チャーシューは、最近のラーメン屋さんに多い煮豚ではない。焼豚である。私は本当は焼豚派なのであるが。日本橋高島屋脇にあったこんどう軒のチャーシューは最高だった。コークスの釜で焼いていたもので、先年お亡くなりになった佐野実氏も、これが本当の焼豚というものだ、と褒めておられた。それと今は蘭鋳さんの焼豚と、他どこだろう。やはり、炭や何かで焼いた焼豚は香ばしさ、火の入り方が違う。金色不如帰、きなり、篠はら、カネキッチン。蔦も。他に、最近流行りの低温調理で作られるレアチャーシューの見事な店も何軒かある。かつての六本木のかづ屋のチャーシューがおいしかった。話が逸れてしまった。ボリューム的にはたっぷりしている方だろう。麺はぼそっとした感じのものだった。おひとり仙川マダムが遅い昼食で支那そばをいただいていた。彼女が帰ると私と親父さんの一対一、じゃないが、店の方ひとりと客ひとりのちょこっとアンニュイな時が流れた。そう、大事なことをひとつ忘れていた。この店は通し営業なのである。なんと有り難いことか。15:00から18:00までの間、おいしいラーメンを食べそびれてしまった我が御同輩方にお勧めである。いまどきの中休み有り営業の砂漠の中のすばらしいオアシスでもある。ごちそうさまでした。