• チャーシュー麺(830円)

  • 本日は以前から気になっていたこちらの店を初訪問。

    開店の54分前に到着すると、店の前には未だ待ち客の姿は見当たりません。

    ただ、開店の約30分前から客が並び始め、開店直前には待ち客が10名程度にまで達していました。

    開店と共に店内に案内され、席に着いて「チャーシュー麺」を注文すると待つ事4分ほどで待望のラーメンが到着です。

    淡く透き通った醤油スープの中には緻密に縮れた中太麺が盛られていて、その上にはチャーシュー、細切りメンマ、刻みネギ、ワカメが乗っています。

    先ずはスープを飲んでみると、軽やかな醤油の風味や塩味と共に、仄かに胡椒が効いた和風出汁の風味が口の中に広がります。

    出汁は鶏が主体の動物系に煮干しと思われますが、動物系が土台を支えつつも煮干しの風味が穏やかに主張している印象です。

    また、スープからは仄かに煮干しの酸味を感じるものの、苦味やエグ味を伴う事なく煮干しの純粋な風味だけが舌に伝わります。

    一方、動物系は鶏が主軸であるものの、僅かに浮いた油からは豚の気配を感じる事から、豚骨或いは豚肉も若干は使っている様な気がします。

    次に麺を食べてみると、多加水寄りの中太麺が柔らかめに茹でられていて、コシの強さには欠けるものの小麦粉の甘味を極めて鮮明に保っています。

    因みに、生麺を見る限りではオーションを含んだ色合いに感じるものの、茹で上げた麺からは何故かオーションらしき気配が一切感じられません。

    そして、緻密に縮れた麺にはスープが潤沢に絡み込む為に、啜り込むと麺の甘味とスープの味わいが絡み合う事で味わいに更なる深みを与えます。

    次にチャーシューを食べてみると、塩味で極軽めに味付けされた豚腿肉の煮豚が若干厚めにスライスされています。

    ただ、赤身はパサついている上に風味が著しく抜けてしまっていて、噛み締めても豚肉自体の味わいが舌に極めて伝わり難い印象です。

    食べ終えた感想ですが、昔ながらの優しい中華そばであるものの、小麦粉の甘味が見事に保たれた麺が強く印象に残りました。

    あと、店主の平ザルを使った麺上げの技術は、最早素晴らしいと言う言葉以外では言い表せません。

    ただ、私個人的にはスープの味が些か優し過ぎて、残念ながら強く惹かれる味わいではありませんでした。

    改めて訪れる機会があれば、次は「タンメン」を是非試してみたいと思います。

    ご馳走さまでした。