• チャーシューメン(950円)

  • 1935年頃創業。
    (HPはsince1935、店頭ののれんはsince1938になっているが、正解は不明)

    1965年に前屋号・ホームラン軒をオープン。一度撤退し1978年にホープ軒本舗として再オープン。1984年に現在の場所に移転。以降、武蔵村山、吉祥寺、阿佐ヶ谷にあった店を創業者の子息たちが継ぎ、現在に至る。
    吉祥寺店の正式名称はホープ軒本舗 吉祥寺店となっており、ホープ軒本舗 大塚店とともに長男が継いでいることから、本家にあたるお店と言える。
    お店のカラーは黄と赤。黄色の下地に赤い文字が踊る。当時は赤い字は赤字を想起させるため避けられていたそうだが、先代が「目立つから」と採用したらしい。
    店の作りは間口が狭く奥に長い。右手に厨房、カウンターを挟んで左手に客席がある。広く見えるから、という理由で客席側の背中に鏡が貼られていて、券売機が導入されるまで、並んでいる客は鏡越しに注文を聞かれることがあったという。

    メニューは中華そばかチャーシューメンの2択とトッピング。背脂チャッチャ系の始祖と言われているが、固まりの脂をガシガシと濾し入れることはせず、スープの上澄みをすくって脂を注ぎ入れる。
    麺は細麺。サッポロ一番などの袋麺と同じくらいの太さと縮れ具合。チャーシューは味の染みた薄い大判が5〜6枚重なっている。

    ホープ軒本舗は、決して派手ではないが伝統を重ねつつ現代にアジャストしていっている印象。
    ホープ軒本舗の貸し屋台出身で、同じホープ軒を冠し独自進化を遂げた千駄ヶ谷ホープ軒は、時短要請無視で今でも24時間営業のアウトロースタイル。
    隠と陽みたいだ。どちらも末永くやって欲しいが、どちらが永く続くだろうか。