2023年9月9日(土)
昨日は友人と解散してから今更ながらこちらの店を初訪問。
こちらは昨年9月に「支那そばや」を運営する「サノフード」の監修を得て寿司居酒屋を運営する「松風堂」がオープンした店です。
16時57分に到着すると、中途半端な時間である事から先客は誰も見当たらない状況です。
先ずは「醤油らぁ麺」の食券を購入し、席に着いて食券を渡すと3分ほどでラーメンが到着です。
透明な醤油スープには鶏油が膜を張っていて、細麺の上にはチャーシュー、メンマ、刻みネギ、海苔と共にハート型の麩が乗っています。
先ずはスープを飲んでみると、確かに「支那そばや」の味に似てはいるものの、甘味や鶏脂の油っぽさが幾分強めに現れている印象です。
また、スープからは正体不明の香ばしい風味が漂うと共に、それが自然な甘味と重なる事で味わいに密かでいて独特なフックを与えます。
後から調べてみた所ではブリ節が使われているとの事から、謎の風味はブリの脂質が燻煙を浴びる事で生み出されていると推測されます。
ただ、スープを飲み進めるに連れて徐々に甘味が弱まると共に、醤油の塩味が強さを増す事で次第と塩っぱい味わいに感じてしまいます。
次に麺を食べてみると、全粒粉入りの細麺が適度な硬さに茹でられていて、幾分緩やか寄りなコシと共に軽やかな小麦の風味を感じます。
そして、麺にはスープと共に鶏油が存分に絡み込み、それらが小麦の甘味と混ざり合う事で味わいにさり気ない膨らみが生み出されます。
次にチャーシューを食べてみると、ロール状に巻かれた豚バラ肉の煮豚が結構厚めに切られています。
赤身は若干パサ付き気味な仕上がりではあるものの、味付けが控えめに抑えられている事から脂身のコクや甘味が舌に素直に伝わります。
食べ終えた感想ですが、プロデュースを手掛けた「支那そばや」の構成をベースとしながらも密かな個性が随時に垣間見える一杯でした。
とは言え、パーフェクトと言っても過言ではない「支那そばや」の麺やスープの出来栄えには残念ながら些か及ばない印象が否めません。
改めて訪れる機会があれば、次回は他方の看板メニューである「塩らぁめん」を是非試してみたいと思います。
ご馳走さまでした。