• もりそば(800円)

  • 2022年5月28日(土)

    昨日は2軒目に前々から行きたかった念願であるこちらの店を初訪問。

    店主は「ラーメンの神様」と呼ばれた「山岸一雄」氏の右腕であり、伝説の「東池袋大勝軒」で「味の番人」と呼ばれた「柴木俊男」氏です。

    14時09分に到着すると、昼食時を過ぎているにも関わらず店内の席は殆どが埋まっている状況です。

    席に着いて「もりそば」を注文すると、待つ事8分ほどで待望のつけ麺が到着です。

    外観はつけ麺の元祖とされる「東池袋大勝軒」で提供されていた「もりそば」の姿その物です。

    先ずは麺を食べてみると、多加水寄りの中太麺が適度な硬さに茹でられていて、モチモチとした弾力と小麦の風味を巧妙に兼ね備えています。

    次にスープを飲んでみると、出汁は決して濃厚ではないものの、丸みを帯びた甘味や酸味が調和する事で味わいに見事な厚みを与えています。

    また、醤油の風味が明確に効いてはいるものの、塩味はつけ麺である割には至って低めに抑えられています。

    そして、麺をスープに漬けて食べてみると、薄らと絡み付いたスープの塩味が背景となって小麦の甘味が舌に一段と鮮明に浮かび上がります。

    次にチャーシューを食べてみると、些か脂身が少なめでいて極めて大振りな豚肩ロース辺りと思しき煮豚が結構厚めにスライスされています。

    写真では2枚入っている様に見えるものの、箸で持ち上げた瞬間に元々1枚のチャーシューが自重で壊れた結果2枚に分解されてしまいました(汗)

    肉質は柔らかく仕上がりつつも弾力を保っていて、噛み締めると若干染みた醤油ダレの風味と共に赤身の素朴な旨味が舌に存分に伝わります。

    食べ終えた感想ですが、今となっては感動を覚える味わいではないものの、昭和の古き時代が次第と蘇る懐かしさに満ち溢れた味わいでした。

    また、惜しげない盛りの多さやチャーシューの大きさからは、山岸氏から受け継がれたサービス精神が存分に映し出されている様に感じます。

    尚、柴木氏は厨房には立っていなかったものの、未だお元気そうに常連客と会話を楽しんでいる様子でした。

    改めて訪れる機会があれば、次回は「中華そば」を是非堪能してみたいと思います。

    ご馳走さまでした。