• つけ麺(並)(880円)

  • 2022年1月12日(水)

    昨夜は出張を終えた後に前々から気になっていたこちらの店を初訪問。

    開店23分前に到着すると、店の前には待ち客が誰も見当たらない状況です。

    開店と同時に店内に案内され、先ずは目当てである「つけ麺(並)」の食券を購入しました。

    そして、席に着いて食券を渡すと、待つ事8分ほどで待望のつけ麺が到着です。

    水で締めた全粒粉入りの細麺は予めタレで和えられていて、上にはチャーシュー、釜揚げシラス、メンマ、紫スプラウトが乗っています。

    一方、透明なスープは醤油の色に染まっていて、具材類が一切仕込まれる事なく熱々な状態が保たれています。

    先ずは店の勧めに従ってシラスを麺に絡めて食べてみると、タレとシラスが適度な塩味を与える事で小麦の甘味が舌に鮮明に伝わります。

    麺は多加水寄りと思われますが、自ら味わう限りでは風味よりも何方かと言うとコシや滑らかさを重視した仕上がりである様に感じます。

    一方、タレは醤油と油が主体ではあるものの、和える量は最小限に抑えられている為に、シラスが無いと塩味は至って穏やかな印象です。

    ただ、塩味が低いものの醤油の風味や油のコクが効いていて、尚且つ植物性の油には魚介節と思しき微かな風味が移っている気がします。

    次にスープを飲んでみようとしたものの、レンゲが無いので仕方なく器の縁に口を付けて直接飲んでみました。

    すると、若干強めでいてキレを帯びた醤油の風味や塩味と共に、鶏や魚介節を主軸とした出汁の膨よかな味わいが舌に存分に伝わります。

    出汁は鰹節が主体と思われますが、仄かに感じる鶏の旨味が出汁と香味油の何方に由来するのかは明確に判別する事が出来ませんでした。

    尚、スープからは微かな甘味や酸味を感じるものの、酸味は酢で与えたのか或いは醤油や鰹節から来るのか判断が極めて難しい印象です。

    そして、麺をスープに漬けて食べてみると、魚介や鶏の旨味が加わると共に微かな甘味や酸味が立ち上がる事で味わいに複雑な奥行きを与えます。

    次にチャーシューを食べてみると、低温調理でレア気味に仕上げた豚肩ロースが薄めにスライスされています。

    肉質は極軽めに塩味を帯びていて、噛み締めるとレアならではの歯応えを感じると共に、赤身の旨味や脂身の甘味が舌に至って素直に伝わります。

    食べ終えた感想ですが、混ぜそばとつけ麺を合体させた様な印象ですが、奇を衒っている様に見えて徹底的に研き込まれた素晴らしい一品でした。

    改めて訪れる機会があれば、次回は一推しである「ワンタンつけ麺」を是非試してみたいと思います。

    ご馳走さまでした。