• おみやげラーメン セット(590円)

  • 昭和30年開業の店。いわゆる「草むら系大勝軒」の総本山。創業者の草村賢治は昨年亡くなった。

    店舗のWEBサイトから取り寄せ。お店そのままのスープと生麺、メンマとナルトが冷凍で届く。2人前が1梱包。これが4つ、8人前で1セット。

    スープの入ったボトルを湯煎で40分、振るな・鍋で沸かすな・レンチンするなの指示で、作るのに非常に時間を要する。辛抱してなんとか完成。

    実店舗ではこの2人前を1杯と称して洗面器大の1つの巨大などんぶりに盛り付けられる。茹で前140gの麺が2玉、スープが800ccととてつもない量。私の写真のナルトを比較対象にして、他の方の投稿写真と見比べてもらえば、その巨大さがお分りいただけるだろう。今回は普通に1人前ずつ2つのどんぶりに盛り分ける。

    もの凄く濃密な魚介感のスープ。香りも味も煮干と節が濃く濃く漂う。経験の無い濃い旨みと香りの魚介パンチ。表面にはカメリアラードが1層浮いていて熱々の仕上がりが持続する。

    元々「草村商店」という製麺所が前身のため、麺はこの草村のものが使われている。茹で時間が4〜5分と長めの中細縮れ麺。麺長はやや短め。シコシコ美味しいが、2玉入っていては完食までにはかなりのびそう。1玉が正解と思う。

    お店では栃木県産の芋豚チャーシューが付くが、おみやげラーメン には添えられず、別途購入も不可。手持ちの物をとりあえずのせた。薄い小口切りの白ねぎは最初からスープに入っている。付いてきたメンマは面倒な乾燥メンマが使用してある。1人前15本程度とたっぷり。少し甘めだが、柔らかくこれまた魚介が良く香ってうまい。単品注文する人がよくいるのも理解できる。真ん中に写っている石のようなものは他店の煮玉子で、硬くて塩っぱくて大失敗。お店同様に生卵を試してみるべきだった。

    1人前を食したが、140gの麺に400ccの濃密なスープで、これで充分満足感がある。お店ではこの2倍量が出てくるわけで、結構な大食漢でなければ完食はまず無理だろう。恐るべし永福町大勝軒。

    昭和から令和に至るまで行列が絶えない理由を垣間見たような一杯でした。ご馳走さま。