• らあめん清濁(850円)

  • 2021年1月29日(金)

    昨夜は自宅で仕事を終えてからこちらの店を初訪問。

    昨年10月に開業した「麦苗」の姉妹店ですが、私的には「麦苗」の味自体がさほどハマらない事から中々と足が向きませんでした。

    ただ、内容は「麦苗」とは全く異なる様ですし、年末に伺った「欅HANARE」の例もあるので、一度は自分で味を確めたくて今回訪れてみました。

    19:11着に到着すると、店の前では1名の先客が入店待ちの状況です。

    ただ、先に食券を買っている間に丁度席が空いたとの事で待つ事なく席に案内されました。

    尚、今回はコッテリとアッサリの中間的な味わいである「らあめん清濁」を選択しました。

    そして、席に着いて食券をカウンター上に置くと、待つ事7分ほどで待望のラーメンが到着です。

    肌色に濁ったスープは仄かに粘度を帯びていて、艶やかな平打ち中太麺の上にはチャーシュー、メンマ、辛味ダレの掛かった白髪ネギ、海苔が乗っています。

    先ずはスープを飲んでみると、極めて穏やかな醤油の風味や塩味と共に、濃密でいて優しい出汁の味わいが口の中に広がります。

    店内に記された説明では、出汁は動物に魚介、野菜との事ですが、自ら味わう限りでは魚介節が味の主体を担っている印象です。

    一方、動物系は恐らく豚骨が主体と思われますが、骨髄のコラーゲン分を大量に含みつつも脂肪分は極めて低めに抑えてあります。

    また、店内に示した説明通り塩味を相当低めに抑えているものの、出汁が旨味を存分に保っている為に意外と物足りなさを感じません。

    次に麺を食べてみると、中太麺が適度な硬さで茹でられていて、小麦粉の仄かな風味と共に靱やかなコシや滑らかな喉越しを与えます。

    加水率については肌艶やコシの強さから多加水寄りに感じるものの、風味の強さやスープの染み込み具合からは寧ろ低加水寄りにも感じます。

    また、調理の様子を見る限りでは普通に生麺を使っていたものの、茹でた麺を食べてみると何故か乾麺に極めて似た食感や味わいを感じます。

    一方、スープの絡みに欠ける印象がどうにも否めないものの、私個人的にはスープの仄かな風味が寧ろ麺の甘味を際立てている様に感じます。

    次にチャーシューを食べてみると、低温調理で仕上げた豚肩ロースのレアチャーシューが若干薄めにスライスされています。

    肉質は極軽めに味付けされていて、噛み締めるとレア肉ならではの弾力を感じると共に、赤身の素朴な旨味や脂身の甘味が舌に素直に伝わります。

    食べ終えた感想ですが、塩味と油分を極限まで抑える事で素材の旨味を感じさせるコンセプトに謳った通りの味わいでした。

    ただ、私個人的には塩味や油分を普通に保ったラーメンを圧倒するほどの味わいには感じませんでした。

    ラーメンは塩味や油分を適度に含んだ方が美味しいと言うのが私の率直な感想です。

    改めて訪れる機会があれば、次回は茶葉を出汁に使った「清澄」を是非試してみたいと思います。

    ご馳走さまでした。