ととのった。
全身から抜けた汗と一緒に、頭の中のざわつきも流れ出ていった。
サウナってのは不思議だ。無になる時間があるからこそ、ちゃんと腹が減る。
もう目の前のラーメン屋でかまわない。
さて、今夜の俺には、これが必要だ。
まず角煮 ああ、これはもう、反則だろ。
柔らかくて、重厚で、包み込むような甘さ。
味玉 これはつながりだな。染みている。でも、芯は崩れない。
どこへ行っても、縁ってのは不思議とできるものだ。思い返すと、転勤、引っ越し、知らない街。
地元と呼べる場所が7つもある。
でも、気づけばいつも、飲み、飯に誘ってくれる人がいた。
このたまごみたいに、人の中に馴染んで、ちゃんと自分の味も残していきたい。
周りのそういう関係が、ありがたい。
うん…美味い。身体に染みる。
サウナで自分を整え、飯で誰かを思い出す。
きっとそれでいいんだ。