• コク塩、燻製味玉(950円)

  • 阿波尾鶏のガラ、丸鶏などを炊き上げ、貝出汁と合わせたスープ。それをさらに高温で炊き上げて、深みとコクを増している。香味油は鶏油と白トリュフを合わせたトリュフオイル。非常に香り高い。
    麺は自家製の平打ち麺。太さは中くらい。北海道産の小麦粉にデュラムセモリナ粉、ライ麦粉を配合したもの。
    チャーシューは2種類で、いずれも低温調理されたもの。豚は醤油ベースで、適度な脂身で柔らかい。鶏はハーブ塩ベースで、脂身はなくジューシー。燻製味玉には奥久慈卵を使用。この日のチップはブレンド。かぼちゃ2切れと、ドライトマトが一際目を引く。具は他にメンマ、紫玉ねぎ、九条ねぎ。

    一口飲んでビックリするほどスープが熱々。それと同時に、鶏ベースの豊潤な旨味と、トリュフオイルの香りが鼻に抜ける。
    平打ち麺はコシが非常に強く、噛み応えがある。濃厚なスープがしっかりと絡む。
    チャーシューは佳品。決して悪い訳ではないが、燻製味玉のインパクトが強すぎる。
    黄身はゼリー状でやや固めの半熟。濃い橙色に染まっている。白身は見た目に特徴はないが、ひと度口にした時の燻香が凄まじい。
    旨味も濃厚。同じ価格なら、味玉より薫製味玉の方を頼むべき。それほどに衝撃的。
    かぼちゃの甘味、ドライトマトの酸味。2種類のねぎは食感もいいし、麺と啜るには最適の薬味。彩りの野菜たちも卒がない。

    まさに"コク塩"の名にふさわしい、コクと旨味を兼ね備えた絶品スープ。
    暑い季節に熱々のものを食べるのは気が進まなかったが、それを完全に覆された。
    限定20食。

    実は目当ては夏季限定の"浅利の涼麺(雲丹ソース付き)"だったが、1日10食限定ゆえに直前で終了。
    店主が言うには、「だいたい13時前には終わっちゃうんですよ」とのこと。
    せっかく、涼を求めて歩いて来たのに……
    一瞬、頭が真っ白になって、何も考えられなくなった。でもまぁ、美味かったんでよし。そのぶん汗もかいたけど。
    「地球(ほし)の中華そば」からの連食。

    新型コロナウイルス対策で、扉は開放して網戸を設置しての営業。テーブルは布巾で拭くのみ。