• REGULAR(500円)

  • 2021年8月14日(土)

    本日はニボ美と分かれてから今話題の新店を初訪問。

    16時38分に到着すると、店内には先客が数名程度の状況です。

    先ず「REGULAR」の食券を買おうとしたものの、食券では現金を使えないとの事で席で現金で会計して頂きました。

    すると麺の太さを尋ねられた為、今回は「細麺」を選択すると待つ事4分ほどで待望のラーメンが到着です。

    透明な醤油スープには香味油とネギが浮いていて、全粒粉入り細麺の上にはチャーシュー、穂先メンマ、紫スプラウト、刻みネギが乗っています。

    先ずはスープを飲んでみると、醤油の穏やかな風味や塩味と共に、淡麗でいて膨よかな出汁の味わいが口の中に広がります。

    出汁は「ブイヨンドレギューム」と言う野菜出汁との事ですが、違和感を伴う事なく見事にラーメンの味わいとして仕上がっています。

    セロリやローストした野菜の洋風的な味わいは一切感じられず、様々な野菜から抽出された純粋な旨味が極自然な調和を保っています。

    尚、香味油は生姜コンフィの油との事ですが、白絞油が大半を占めつつも動物性油脂らしき風味が微かながら存在する様な気がします。

    一方、香味油がスープに生姜の風味を与える事で、野菜出汁の重層的でいて些か漠然とした味わいに適度な輪郭を補っている印象です。

    次に麺を食べてみると、低加水寄りの細麺が適度な硬さに茹でられていて、噛み締めると粘りを帯びた歯触りと共に小麦粉の鮮明な風味を感じます。

    そして、細麺にはスープと共に香味油が存分に絡み込み、麺を啜り上げると凡ゆる風味が重なり合う事で味わいに一段と深い奥行きを与えます。

    次にチャーシューを食べてみると、豚バラ肉の煮豚は若干厚めに切られていて、低温で仕上げた豚肩ロースは若干薄めにスライスされています。

    豚バラ肉は繊維質までホロホロに仕上がっていて、噛み締めると染みた醤油ダレの味わいが背景と化して脂身のコクや甘味が舌に存分に伝わります。

    一方、豚肩ロースは極軽めに味付けされていて、噛み締めると生肉特有の歯応えを感じると共に、赤身の旨味や脂身の甘味が舌に鮮明に伝わります。

    最後に穂先メンマを食べてみると、醤油出汁と共にクミンらしき風味を帯びていて、噛み締めると筍の素朴な味わいが舌に至って素直に伝わります。

    食べ終えた感想ですが、洋食の出汁を使っている割にはラーメンとして一切違和感の無い味わいに仕上がっていました。

    ただ、敢えてトリッキーな出汁を選んだ割には個性的な特徴が私にはさほど伝わりませんでした。

    再びこの周辺でラーメンを食べるとしたら、私は間違いなく「たかはし」を選択する様な気がします。

    ご馳走さまでした。