• 手打中華(900円)

  • 2023年9月16日(土)

    昨日はラー娘と前々からの念願であったこちらの店を初訪問。

    こちらは創業41年目を迎える老舗であり、店主は「とら食堂」の先代である「竹井寅次」氏の元で修行された方との事です。

    12時34着に到着すると、店の前では6組の先客が入店待ちの状況です。

    記帳を済ませてから18分ほどで店内に案内され、着席して「手打中華」2人前を注文すると待つ事18分ほどで待望のラーメンが到着です。

    透明な醤油スープには鶏油と若干の刻みネギが浮いていて、縮れた太麺の上にはチャーシュー、メンマ、インゲン、海苔が乗っています。

    先ずはスープを飲んでみると、膨よかでいて輪郭を保った醤油の風味と共に、シンプルでいてクリアな出汁の旨味が口の中に広がります。

    出汁は鶏や豚の動物系に野菜類と思われますが、鶏が味わいの大半を占める中で野菜由来の甘味が下地をさり気なく支えている印象です。

    一方、タレは熟成感を帯びた醤油の無垢な風味を保っていて、尚且つそれが出汁の旨味と絡み合う事で味わいに絶妙な広がりを与えます。

    また、表面に浮いた鶏油が仄かなコクや甘味を与えると共に、それがスープの旨味と重なる事で味わいに魅惑的な引きが生み出されます。

    次に麺を食べてみると、多加水寄りの太麺が若干柔らかめに茹でられていて、コシには些か欠けるものの瑞々しい小麦の風味を感じます。

    そして、縮れた麺にはスープと共に鶏油が存分に絡み込み、醤油の風味と鶏油のコクが加わる事で小麦の甘味が如実に膨らみを増します。

    次にチャーシューを食べてみると、小振りな豚腿肉の焼豚が若干厚めにスライスされています。

    肉質は僅かに硬めな焼き上がりではあるものの、噛み締めると仄かに薫香を帯びつつ凝縮された肉質の旨味が舌に鮮明に映し出されます。

    食べ終えた感想ですが、私が嘗て食べた白河ラーメンの中でもダントツと断言出来る素晴らしい一杯でした。

    改めて訪れる機会があれば、次回は何気に気になっていた「手打ザル中華」を是非試してみたいと思います。

    ご馳走さまでした。