心も身体も芯から温まるような辛いお料理が食べてみたい冬の日
そんな時にオススメしたいのが、中国の「麻辣湯」(マーラータン)。
動物の骨をじっくりと煮込んでとった濃厚なスープに花椒のシビレ(麻)と唐辛子の辛味(辣)を合わせ、麺と具材を入れて煮込んだ中国のお料理です。
横浜には、その麻辣湯が食べられるお店がいくつかありますが、今回やって来たのは伊勢佐木モールにあるこちらのお店。
「周黒鴨大夫人」さんです!
地下に降りてみると意外にも広々としていてゆったりとした空間。
そして、入ってまず目につくのはたくさんの食材がズラリと並んだ冷蔵庫です。
麻辣湯の場合、まずスタッフさんに「マーラータンお願いします!」と告げれば、カゴを手渡されるので好きな具材を選ぶところから始めます。
こちらの麻辣湯は、基本のスープと麺1人前がコミコミで290円。
そこに、1串110円の具材の串を3本以上追加していくスタイルです。
今回選んだ具材は、
「羊肉片」(羊肉の薄切り)
「鴨血」(鴨の血をゼリーのように固めたもの)
「青梗菜」(チンゲンサイ)
「午餐肉」(ランチョンミート)
「銀耳」(白キクラゲ)
の5種類です。
選んだ具材をスタッフさんに渡すと、「麺の種類と辛さを選んでください」
麺は、玉米面(とうもろこし麺)、細粉(細いビーフン)、方便面(インスタント麺)、龍口粉絲(はるさめ)、牛筋面(もちもち太麺)、米粉(ビーフン)、刀削麺(市販の刀削麺)、寬粉(かんふん=もちもちじゃがいも麺)、鮮拉面(生ラーメン)の中から選びます。
今回は個人的に好きな「玉米面」でお願いしました。
辛さは「中辣は辛いですか?」と聞くと、「そこまで辛くはないです」というお答え。
しかし、辛さのレベルは人によって異なるので、今回は「原湯・小辣・中辣・大辣」の中から、「中辣」にしておきました。
お会計は、後払いですがこれで840円。
パクチーは食べますか? との事で、答えはもちろん「喜んで!」
しばし待って、やって来ました!
この、真っ赤でホカホカでオイリーなビジュアル・・・見ただけで頭皮が汗をかくわ!
まずはスープから頂きましょう!
たっぷりの鶏ガラ・豚骨を煮出し、十数種の漢方調味料と北海道産の粉ミルク、さらに特製ラー油が加えられた渾身の一杯。
仕上げの花椒もキリッと効いていて、飲むごとに元気になれそうなスープです。
麺はトウモロコシの黄色が美しく、モッチモチなのにしっかりとコシのある細麺で、トウモロコシの甘味が感じられます。
具材は、まずは白キクラゲから。
シャキシャキとした食感がよく、ヒダヒダの中にスープをたっぷりと含んでいます。
キクラゲなので素材にはそこまで味はないのですが、食感とスープを一緒に楽しむ上級者むけの具材です。
中華と言ったら、避けては通れない青梗菜。
葉の部分はトロッと、茎の部分はシャキシャキで甘く、この麻辣なスープによく合います。
午餐肉と呼ばれるランチョンミート。
シャクッと噛んでみると、しっかりした塩気とランチョンミートの旨味がお口に炸裂します。
豚肉や牛肉もありますが、やはり中華の麻辣には羊のお肉がよく合います。
ちょっとクセのある芳醇な風味が、何故か漢方と麻辣を効かせた濃厚なスープによく合うから不思議です。
大トリは、個人的に大好きな「鴨の血を固めたもの」。
血を食べる習慣は日本にはあまりないですが、世界的には珍しくはないのですね。
プリッシャクッと響く小気味良い食感に、鉄分を感じる深い味わいがたまりません。
汗をかきかき、しっかりとスープまで完食してしまった大満足の一杯。
塩分の事を考えればスープを飲むのは控えなくてはなりませんが、ついつい余す所なく楽しんでしまう。
そんな魅力と魔力に満ちた一杯だったのでした。
◆◇◆後記◆◇◆
今回いただいたのは、横浜は伊勢佐木モールにある「周黒鴨大夫人」さん。
麻辣湯の他にも、鴨の首を煮たものなど、本格的な中華料理が楽しめるお店です。
辛いものが好きな方、より本格的な「ガチ中華」を手軽に楽しみたい方にはオススメなお店です。
お試しを!