• 油そば 生卵(無料)(890円)

  • 2025/10/23 15:05

    今シーズンの最低気温を記録したこの日は夏以来となる東札幌での仕事
    曇り空の下予定通りスタートした仕事は想定通りに進捗する

    厚い雲の切れ間から太陽が顔を見せた
    つい先月ですら勘弁してくれよと思うほどだったのに、今まではホッとする暖かさ
    空気の緩みを感じたのか突然つがいのトンボが四組現れた
    工事現場には6m×1.5mの敷き鉄板というものが砂利や土の上に敷かれる
    4組のつがいはこの水も無い敷き鉄板にお腹を打ち付け産卵を始める
    この虚しい行為を何となく見ていたのだが突然一組の絆が振り切るように断たれメスが鉄板上に羽を開き伏せる

    ここは大型車両の走路になっている
    紙を鉄板とトンボの間に差し込み保護すべく持ち上げる
    寒いからなのか飛び立つことはない
    安全な場所を探し現場の内外を見渡すが手に感じるものがあり右手を見るとジャケットの袖に移りつつあるメストンボ

    右手の肘から下を上げてほんの少し下り勾配にする
    暖かいからなのかモッシーオークといういかにも森林的なデザインだからなのか
    彼女は上昇を止めない
    色々な伝達をしていた時に髭に少しだけ荷重がかかった気がした
    目の前のメッキパーツに覆われた鏡のようなトラック
    近付くと左側の口髭にしがみつく彼女
    さらに登り続ける
    眼の下に気配を感じ本能的に片眼を閉じる
    か弱い握力の彼女だが本質は野生、湿った眼に産卵するかもしれない
    折角なので撮影をお願いした運転手さん
    牧歌的な響きで、いいなあ戸部さん顔のダニ取ってもらえるんだ・・・・
    えぇダニ居るの?私の顔、と思ったが彼女は小さく羽をはためかせながら更に高みを目指す
    そしてヘルメットの中に消えていった

    衝撃緩衝材の発泡スチロールと私の体温の狭間で小憩をとっているのだろう
    この日のラーメンは前回振られた太陽のvegi麺さんと考えていたのだが閉店済み
    しかし彼女の暖を奪ってまでヘルメットをとる気にはならない
    そこに朗報、昼なし仕事が決まった
    最終調整まで気を抜かない私
    10分程度の空き時間が出来た

    屋外の喫煙所だがストーブが焚かれた空間で慎重にヘルメットをとる私
    外し終えると瞬間的に複眼の映像を私だらけにしたであろう彼女は飛び立っていった
    綺麗に仕事が終わったがこの日の記憶は彼女だらけ
    少し遅いお昼を摂ろう

    先日とても美味しく感じた悟空軒さんに向かう
    貸し切り
    移転情報があったけけけさん
    前回投稿したのを除き親父と最後に食べた福来軒本店さんにいて閉店後独立したオーナーさんのお店、臨時休業
    14:20過ぎの個人のラーメン店さんで営業しているお店は限られてくる
    未訪の月寒のどんころさんがあったことを通り過ぎた後しばらくして気付いた
    中の島の飛燕さんに向かう
    中休みに入っている模様
    気になりつつ行っていない「澄川の斜め通り」にある珠華飯店さん
    お休み
    中休みに入った千龍さんを通り過ぎ皐月さんを横目に見て西岡エリアの水源地通りにあるやっているお店に入ろう
    無ければ諦めよう
    こんな気持ちで福住桑園通りを水源地方面に右折する
    桜井製麺所さんがやっていた
    入店して油そばを注文し前金で支払う
    店内カウンターそばに生卵無料のPOP
    ニンニクや揚げ玉もある
    提供後撮影し揚げ玉ニンニクをぶち込み生卵をかき混ぜ頂戴する
    熱くて美味しい
    揚げ玉少量で良かったかなと思いつつ食べ終え店外の喫煙所に立つ

    明らかに非日常だった今日を振り返り一服
    愛らしかったアキアカネの彼女と少しだけでも時を共に出来て良かった


    投稿しようとしている今は11月5日22時17分
    高く澄み切った札幌の空に南天高く輝く満月
    その中にほんの一時触れ合った彼女の残像を落とし込みつつ目の中に焼き付けた