• 鶏白湯

  • 濃厚を超えた“とろみの向こう側”へ、見してただならぬ一杯。

    レンゲを差し入れた瞬間、スープが“ドロッ”と持ち上がる。
    そう、これが昊鶏の真骨頂――超濃厚鶏白湯。
    見た目はクリーミーなのに、口に含むと圧倒的な鶏の密度が襲ってくる。

    最初の一口で、思わず目を閉じる。
    鶏の旨味、骨の甘味、脂のまろやかさが渾然一体となって押し寄せる。
    まるで鶏をそのまま煮詰めて、旨味の“エッセンス”だけを抽出したような濃度。
    それでいて重すぎないのは、素材の新鮮さと丁寧な火入れの賜物だ。

    塩気は控えめ。
    スープそのものの旨味で勝負しており、
    舌の上に残るのは「しょっぱさ」ではなく「旨味の余韻」。
    スープが冷めても味がぼやけず、最後まで一貫して“美味しい”が続く。

    トッピングは、しっとりチャーシュー、極太メンマ、白髪ネギ、青ネギ。
    白濁スープに映える彩りが美しく、香りも華やか。
    特に鶏チャーシューは、ほんのり炙りが入り、
    スープのクリーミーさと香ばしさの対比が絶妙。
    噛むたびに鶏脂がじゅわっと広がり、麺と共に口内で一体となる。

    麺は中細のストレート。
    粘度のあるスープをしっかり持ち上げ、すすった瞬間に旨味の塊が舌に直撃。
    まるで“飲む鶏肉”。
    コシが強すぎず、スープに馴染む絶妙な柔らかさ。

    卓上の一味を少量振ると、鶏の甘味がさらに際立ち、
    スープの輪郭がきゅっと引き締まる。
    スープを飲み干すと、口の中にはやさしい鶏の余韻だけが残る。

    そして、この店の最大の魅力――ライス食べ放題。
    そう、このドロドロ鶏白湯には白ご飯が最高の相棒。
    スープを少し垂らして食べれば、それだけで無限ループ確定。
    「何を食べてもうまい」との言葉、その通りだ。

    濃厚なのに優しい。
    重厚なのにスッと入る。
    食べ終えたあと、ただ満足ではなく「もう一度食べたい」と思わせる一杯。

    これはもはや“ラーメン”というより、鶏の芸術作品。
    昊鶏の鶏白湯、唯一無二の完成度です。