• 地獄ラーメン上級(900円)

  • 2022年8月27日(土)

    昨日は江ノ島で昼飯を食べてから横浜に戻ってこちらの店を初訪問。

    こちらは今年で創業39年を迎える激辛ラーメンの先駆け的な老舗です。

    17時20分に到着すると、中途半端な時間である事から店内の席は概ね2割程度の埋まり具合です。

    先ずは「地獄ラーメン上級」の食券を購入し、席に着いて食券を渡すと待つ事3分ほどでラーメンが到着です。

    赤茶色に濁ったスープには胡麻が一面に浮いていて、微かに縮れた中太麺の上にはチャーシュー、ワカメ、白髪ネギ、海苔が乗っています。

    先ずはスープを飲んでみると、豆板醤から来ると思しき辛味と共に、若干軽め寄りでいて円やかな豚骨出汁の味わいが口の中に広がります。

    自ら味わう限りでは「上級」でも精々ピリ辛程度に留められていて、尚且つ辛味噌から来る塩味も比較的穏やかに抑えられている印象です。

    また、スパイス的な風味も至って希薄である事から、シンプルで分かり易い味わいである一方で些か奥行きに欠けている印象が否めません。

    次に麺を食べてみると、多加水寄りの中太麺が適度な硬さに茹でられていて、噛み締めると柔らかな弾力と共に仄かな小麦の風味を感じます。

    粘度の低いスープである事から中太麺では些か絡みに欠けるものの、スープが染みた白髪ネギを絡める事で両者の相性が飛躍的に高まります。

    次にチャーシューを食べてみると、脂身が至って希薄な豚肩ロースの煮豚が若干厚めにスライスされています。

    肉質は一切パサ付く事なく潤いを存分に保ってはいるものの、赤身からエキスが抜け出ている事から旨味に些か欠けている印象が否めません。

    食べ終えた感想ですが、辛味の強さのみならず旨味の厚みにも欠けていて、私には病み付く様なポイントを探し当てる事が出来ませんでした。

    こちらでは敢えて旨味を残す目的で辛味を抑えている様ですが、昨今の激辛系では寧ろ辛味に負けない様に旨味を一段と増している状況です。

    そうした激辛系に慣れてしまうと、昔ながらの設計では最早満足出来なくなっている可能性も否定出来ません。

    反対に言うと、アップデートされた味に慣れる事で、自らの味覚が鈍くなっているとも言える様な気がします。

    改めて訪れる機会があれば、次回は最高の辛さレベルである「地獄ラーメン極上級3」を是非試してみたいと思います。

    ご馳走さまでした。