むかし笑麺亭があったところにできた店。世の中に油そばが今ほどなかった時代からやってたという印象でしたね。いまは糀谷にもまだありますね。いつか行こうとは思って調べてたら、やたらと評価が高くて穴場的なことも書かれていたので気になってはいました。しかし江戸前ラーメンってあんまり馴染みのある言葉じゃないですよね。東京だと恵比寿とか荻窪とかの醤油のイメージなのかな?あとはむかしから深夜やってるラーメン屋の看板に書いてあるとんこく江戸だしってやつ。江戸だとそのイメージが強いかな?とはいえ情報社会なので写真や口コミでわかる時代。自分で感じるのが一番というわけで初来店です。カウンターに掲示されている能書きに江戸前的な由来が書いてありました。江戸っ子に愛されたヒゲタ醤油に蕎麦文化ならではのかつお節、具材に小松菜に江戸前の大森海苔とそのあたりが江戸前たる所以のようです。
オススメと書いてある江戸前こってり醤油ラーメンをチョイス。ビール(400円)黒ラベル35缶でした。ビールを飲み干し着丼です。でかい海苔が3枚があるのがスペシャルな感じです。スープをひとくち……!!意外や意外、見た感じのびっしりとした背脂からもっとこってりしてるイメージがあったけどやさしめの味です。しっかりとした醤油感がありますけど決して塩っ辛い訳ではなくコクのある深い醤油の味わいです。麺は中太でしっかりとコシのある麺です。具材は細切れのチャーシュー、メンマ、小松菜、大判の海苔、ふんわりと花かつお……そしてゴボウです。チャーシューは八角なのか香りが効いてて旨いです。それでいて後からしっかり肉の味がきます。小松菜は背脂のスープにさっぱり感をもたらします。海苔は厳選したとだけあって香りも食感も良いです。花かつおが醤油の味を引き立てます。まさに和風の味わい、江戸前を名乗るのもうなづけます。そしてなんといってもゴボウ。2、3センチくらいのものが縦半分に切ってあって煮詰めた味がしみしみ、そしてゴボウ本来の苦味がアクセントとなっておもしろいですね。なるほどうまい!口コミで隠れた名店というのもわかりますね。スープは決して強くないやさしい味なんだけどあとを引きます。さらに卓上の山椒がよく合う!これも良きです!ずっと飲んでいたいスープでした。食べ終わったあともずっとかつお節の余韻が続き満足感が持続します。ここはいい店ですね。また行きたいと思います。ごちそうさまでした!