• らーめん(650円)

  •  開店50分前の10時10分に店に到着。既に6人が並んでいて、7番目の列に着く。しかし、あれよあれよという間に他県ナンバーの車がやってきて、列が伸びていく。10時30分過ぎには駐車場は満車。開店前には50人を超える列になった。流石、人気店。11時過ぎに開店。店内は広く詰めれば30人は入れるほどの広さ。5人組だったので、座敷席に通される。注文を聞かれたので、らーめんと餃子をお願いする。
     10分程で餃子が到着。プリッとした見た目のとおり餡がたっぷり詰まっている。ニンニクが強目で、キャベツもシャキとした食感が残っている。皮は厚めで、モチっとした食感で小麦の甘味が味わえる。
     程なくして、らーめんが到着。琥珀色の澄んだスープ、手打ちのうどん風の麺、色の薄い煮豚風の焼豚……。「THE佐野らーめん」の佇まい。スープの表面には薄ら脂が覆い、日の光にキラキラする。喉が鳴る。
     スープを啜る。透明感に溢れスッキリとした味わいだが、後からしっかり旨味が追ってくる。豚ガラや鶏ガラだけではなく、牛肉や牛すじから出汁をとっているのようだ。重層的な動物系の出汁と野菜系の出汁が合わさり、ずっと飲んでいられるスープ。「田村屋」からの暖簾分けであることが一啜りでわかる。佐野ラーメンにしては、やや脂が強い(他のラーメンにしたら間違いなくあっさりだが)。醤油は、ほんのり香る程度。
     麺は、青竹うちの手打ち麺。不揃いで、平べったく、ピロピロとした食感。噛まなくても、どんどん吸い込める柔麺。小麦の旨味と甘味がストレートに楽しめる。勿論、スープとの相性は抜群。
     具は、大きめのバラ肉の焼豚が1枚。塩味が効いていて、スープとのバランスが考えられている。箸で簡単に崩れるほど柔らかい。脂身は少なめかな。他に、メンマとナルトと葱。あくまでもスープと麺を食べさせるシンプルな構成。
     駐車場を見ると、ほぼ100%他県ナンバー。佐野ラーメンにしては、脂の多さや牛を使っているなでニュータイプ。地元よりも、他県に愛されているのもわかるような気がした。