• ラーメン(黒)(1180円)

  • 宅麺にて取り寄せ。東京の九段下にある店。調布市でカレー店を営む店主が独学で作るラーメン。

    真っ黒なスープには、鶏油がたっぷりと浮かぶ。動物系は不使用とのことだが、旨みは深く厚みがある。枯れ節や鯖節など多種の魚介系を使用してあるらしいが、上手にバランスが取られていて、何かが突出して主張することはない。ただ遠くに椎茸は確実に居る。昆布は良質なものがたっぷりと使われてある様子。いわゆる魚介系スープとは一線を画す。

    見た目どおりにカエシはかなり濃いのだが、塩っぱ過ぎることはない。使われているコアントローやバルサミコなどに起因すると思われる、豊かで嫌みの無い甘みを強めに感じる。何しろ材料点数の多いスープとカエシで、水鶏系のような引き算のスープとはまる反対。組み合わせ、積み重ねの妙。

    三河屋製麺の細ストレート麺は、低加水のためスープを良く吸い、身にまとう。全粒粉も使用してあるが、ポソポソしたり硬かったりすることは無い。適度な歯切れで少しもっちり感もある個性的な食感。やや短めのためすすりやすい。

    穂先メンマが気前良く数本付くが、写真の色のまんまの味の濃さ。穂先は穏やかに味付けする店が多い中、かなり思い切って濃いメンマ。バラのチャーシューは若干厚めのものが2枚。ギリギリ食感の残るちょうど良い火入れで美味い。

    途中に慌てて小ライスを準備し、麺とスープと一緒に堪能し、最後はスープを注いで完食。

    非動物系ながら、食べ応えがあるしっかりとしたラーメンだった。本店のカレー店で提供されるカレーラーメンやつけ麺も食べてみたい。ご馳走さま。