• バラチャーシューメン(並)(900円)

  • 2022年4月3日(日)

    昨日は2軒目に「八王子ラーメン」の老舗であるこちらの店を初訪問。

    13時48分に到着すると、雨天にも関わらず店の前では11名の先客が入店待ちの状況です。

    待つ事22分ほどで店内に案内され、席に着いて「バラチャーシューメン(並)」を注文すると12分ほどで待望のラーメンが到着です。

    色濃い醤油スープには分厚い油膜が浮いていて、艶やかな中細麺の上にはチャーシュー、メンマ、微塵切りの玉ネギが乗っています。

    先ずはスープを飲んでみると、些か強めな醤油の風味や塩味と共に、シンプルでいて厚みを帯びた出汁の旨味が口の中に広がります。

    出汁は豚が主体の動物系に根菜類と思われますが、醤油の風味が主張を強めつつも出汁の旨味が味わいの下地を支えている印象です。

    一方、醤油は無垢な風味を保ちつつも塩味が抑えられていて、加糖や根菜エキスで与えた仄かな甘味が角を丸めている様に感じます。

    尚、スープに浮いた油分はラードが主体と思われるものの、それと共に玉ネギらしき香味が若干ながら介在している様な気がします。

    次に麺を食べてみると、低加水寄りの中細麺が充分茹でられてはいるものの、グルテンが不足する事で歯触りに強い粘りを感じます。

    そして、麺にはスープが吸収されると共にラードが強く絡み込み、それらが混ざり合う事で味わいに一段と複雑な奥行きを与えます。

    過去に食べた事の無い極めて個性的な麺ですが、パンチの効いたスープとの相性は案外良い様に感じます。

    一方、微塵切りの玉ネギを麺に絡めて食べてみると、玉ネギの香味や甘味が加わる事で味わいに一段とパンチや円やかさが増します。

    次にチャーシューを食べてみると、醤油ダレに漬け込んだ豚バラ肉の煮豚が薄めにスライスされています。

    肉質には醤油ダレが浅めに染みていて、口に入れると赤身が解れると共に溶け出た脂身のコクや甘味が舌に極めて鮮明に伝わります。

    次にメンマを食べてみると、筍特有の食感は完全に失われていて、歯応えの大半が粘性で占められた様な極めて独特な仕上がりです。

    食べ終えた感想ですが、スープの尖りを玉ネギの甘味で丸めると言った八王子ラーメンの特徴を極めて忠実に踏襲した味わいでした。

    とは言え、玉ネギの分量が些か少な過ぎる為に、玉ネギと一緒に食べても尚スープの尖りが若干優っている印象が否めませんでした。

    改めて訪れる機会があれば、次回は同じメニューを「玉ネギ多め」で注文して今一度試してみたいと思います。

    ご馳走さまでした。