• 中華蕎麦(780円)

  • ホロホロ鳥、比内地鶏と魚介、乾物の無化調ダブルスープ。清湯で醤油味。麺は自家製の中細麺。加水率は高めで、食感は悪くないがどうにもダレるのが早い。
    チャーシューは豚肩ロース肉で、旨味たっぷりで美味しいもの。鶏モモ肉は皮つきで、さやいんげんとにんじんを芯にした八幡巻き。メンマは見た目に反して味付けは濃くない。具は他に九条ねぎ。

    スープを一口飲めば、上品なのは分かる。いや、見た目で分かるか。
    ただ、ラーメンいや中華蕎麦としてどうかと問われると、首を傾げざるを得ない。
    理由はふたつ。ダシに対して醤油が弱いと感じるバランス、そのスープに合っているとは言い難い麺。

    美味しいか不味いかの二択なら、間違いなく前者だ。チャーシューも八幡巻きも上質だし、迷いながらも完食した。
    けれども、この一杯を発展途上だと言ったら、味音痴と叩かれるんだろうか。それでもいいや。
    本来なら、こういう批判的な書き方はしないんだが……

    もうひとつ、違和感を覚えたのが接客。店内が空いても、女性店員は外で待つ客に声をかけない。
    洒落た木製のお盆に箸とれんげ、逆さのグラスがセットされて置かれるが、なぜかテーブル席にはピッチャーがない。
    一度席を立って、給水器まで行く必要がある。どうにも不親切。
    小料理屋のような演出もいいが、それならなおのこと気を配らないと。