前の屋号を含めると、もうすぐ創業60年となる超老舗。
親父さん亡き後、ラーメンと餃子にメニューを絞り、女将さんが暖簾を守り続けている。
事前情報としては、コラーゲンの効能を全面的にアピールして来る店との事。
意識高いのかなー…
って事は健康的なボヤッとした味なのかなー…
などと若干斜に構えての訪問。
店に入った瞬間、昭和にタイムトリップ。
そして店内に流れる時間も超ゆっくり。
厨房でお母さんが直前に入ったであろう高齢ご夫婦の餃子の皮を丁寧に伸ばしている。
その皮に丁寧に餡を包み、丁寧に焼き…
この時点でラーメンに取り掛かる気配無し…
うむ。これは長丁場になりそうだw
まぁ、待っている時間も店内の掲示物とお母さんの動きをボーッと見ているうちにあっという間に過ぎ、先ずは餃子が出て来る。
なかなか手の込んだ本格的な中華料理の餃子。
ビールが進む。
はい。いよいよ上上ラーメン登場。
今風に言うとアゲアゲラーメンw
餃子はしっかりとした味だったけど、こっちはどうかなーと一口啜る。
え?ちゃんと分厚い動物系の出汁感に野菜の香味や甘み、塩味も割りとしっかり。
見た目のシャバ感とは打って変わって、粘度もあり。油由来じゃないこのトロみこそコラーゲンなのかな?
食べ終わった餃子とタレをカウンターに上げると、「このタレをラーメンに入れると美味しいのよ」とまさかの差戻し。
黙って従うと良い感じの味変に。
なんだー、普通に美味しい店なんだ。
流石は中国大使館シェフの遺言レシピを守っているだけある。
お会計をしながら、「なんかプルプルツヤツヤになった気がするw」とほっぺたをさすると、「絶対そうよ!コラーゲンは目にも良いから」と笑顔で応えてくれる。
コラーゲンと老眼予防の因果関係は定かではないが、85才にして老眼要らずとはご立派。
少しお話ししただけだが、お母さんからはエネルギッシュなオーラが溢れている。
ここからは想像なのだが、亡き店主は自信満々で押し付けがましい、言わばちょっと面倒な天才肌。それを手の中で上手に転がして来たって感じかな?
目黒区の住宅地にもまだこんな時空の隙間のような店が残っているのだ。無理をせずマイペースに末長く続けて頂きたいなぁ。