• 青森シャモロック ザ・プレミアム#6 2020

  • 今年初めて試みられた、新春の寿ぎコースの一杯。これを名付けるとして、奥様と協議して、青森シャモロック ザ・プレミアム#6 2020とした。
    もしくは、#6 2020でも良いかもしれない。

    年に660羽しか生産されない青森シャモロック中のシャモロック、ということです。

    この鶏のうまみだけでとられたスープには、他に何も要らない。この鶏のチャーシューの、何と素晴らしいことか。
    菊の花びらが、新年の静かな春の日を祝う様だ。

    一杯として出すのなら、2000円以上というところか。3000円だって、今こうしてこの一杯を知ったからには惜しまない。

    透き通るような、何のケレン味も無い、純なおいしさが、すうっと舌から喉を通り、自らの味覚の世界に広がり染まっていく。
    この鶏の旨味を充分に引き出す術と、この鶏自体のおいしさとが、この一杯の全て。
    今日初めて、ねぎや三つ葉などが要らない、余計なものだと思った。
    これで良いのだ、これが良いのだ、ねぎが入らないのが。今日の一杯には。

    何という幸せな一杯だろう。そして、こうして供するご夫妻の自信の強さ。

    新年の一杯目としてこれ以上の一杯はない。
    「今日はもう、このあとラーメンを食べにいかないでくださいね。この味わいを消さないようにね」と仰った。その通り。今日は勿論他へは行きません。

    和歌山のお酒 紀土 しぼりたて純米吟醸生が飲み放題でした。次々とお代わりしているのは自分だけでした。羅臼さんスケソウの白子が出て、この酒がぴったり。同行者の分もいただき、お酒が進まないわけがありません。